目次

介護職の皆さん、夏の暑さ対策は万全ですか?特に東京のような都市部では、猛暑日が続くと体調管理が難しくなります。介護現場では、利用者さんのケアだけでなく、自身の健康管理も重要です。
今回は、介護職の方々が実践できる暑さ対策を詳しくご紹介します。
1. こまめな水分補給と塩分摂取【実践編】
熱中症の大きな要因のひとつは、体内の水分と電解質(ナトリウムなど)の不足です。介護現場では、入浴や移乗介助といった高負荷の作業が多く、汗をかきやすい環境にあります。
おすすめの水分補給方法
- 作業の合間に「一口ルール」:仕事に集中していると水分補給を忘れがち。タイマーを使って1時間ごとにアラームを設定し、必ず一口でも飲む習慣をつけましょう。
- 常にマイボトルを携帯:自分専用の水筒に、冷たい麦茶や経口補水液を入れておくのも◎。
- 水分+塩分タブレットの併用:水だけでなく、塩分を補うためのタブレットや塩あめも常備しておくと安心です。
脱水の初期症状チェック
- 唇の乾燥
- 頭痛やぼんやり感
- 足がつる
- 尿の色が濃くなる
これらの症状が出たらすぐに休憩し、水分と塩分を補給しましょう。
2. 冷感グッズの活用【現場で役立つアイテム】
夏の介護現場で重宝されるのが、身に着ける冷却アイテムや工夫されたウェアです。実際に介護職員の方から人気の高いアイテムをいくつかご紹介します。
定番&おすすめアイテム
- アイスネックバンド:冷凍庫で凍らせて首に巻くだけ。溶けにくく持続性があり、外でも室内でも使いやすい。
- 冷感スプレー:作業着やタオルにスプレーするだけで即ひんやり。市販のものはハッカやメントール成分が含まれていてリフレッシュ効果も。
- 冷却インナーウェア:ユニクロやワークマンでも購入可能な接触冷感のインナーは、肌に直接触れるとひんやりして汗も吸収。夏場の介護服の下に必須。
- ハンディ扇風機&ネックファン:移動の合間や休憩中に風を当てて体温を下げるだけで、回復が全然違います。
3. 室内環境の管理【利用者と職員どちらも快適に】
施設の室温管理は、利用者さんの健康だけでなく職員のパフォーマンスにも直結します。
具体的な調整ポイント
- エアコンは常時稼働が基本:節電意識でこまめに切ると室温が急上昇しやすく、逆効果。28℃を目安に24時間稼働が理想。
- サーキュレーターを併用:部屋の空気を循環させ、エアコンの冷気が全体に行き渡るようにする。
- 湿度管理にも注意:湿度が高すぎると蒸し暑く、低すぎると喉や肌の乾燥を招きます。加湿器や除湿機を使い分けて55~65%を維持。
利用者さんへの配慮
高齢者は暑さに対する感覚が鈍くなりやすく、本人が「暑い」と感じていなくても体温が上昇しているケースがあります。こまめに室温を確認し、声かけをしながら調整することが大切です。
お待たせしました。では、先ほどの続きを詳しくご紹介していきます。介護職の方が実践しやすいよう、より具体的で現場向きの内容を盛り込んでいます。
4. 睡眠と生活リズムの整備【夏こそ睡眠の質がカギ】
夜勤やシフト制の勤務が多い介護職では、どうしても生活リズムが乱れやすく、睡眠不足が続くことがあります。夏場は特に寝苦しく、深い眠りが得られにくいため「熱中症予備軍」になってしまう危険も。
睡眠の質を上げるポイント
- 就寝前にスマホを見ない:ブルーライトは交感神経を刺激し、眠気を妨げます。
- 室温は26~28℃、湿度は50~60%:エアコンのタイマー設定よりも、サーキュレーターとの併用で一晩中快適な環境に。
- 快眠アイテムを活用:冷感シーツ、アイス枕、遮光カーテンなどを取り入れて温度管理を。
- 仮眠でもOK:夜勤前後などは「15〜30分の短い昼寝」を取り入れると、体力の回復に効果があります。
交代勤務と体調管理の工夫
日勤・夜勤を交互に繰り返す勤務形態では、リズムを整えるのが特に難しいものです。夜勤明けはしっかりと栄養を摂り、水分補給をしてから睡眠を取るようにしましょう。
5. 食事での暑さ対策【食べるもので夏バテ予防】
栄養バランスの乱れも、体調不良や熱中症の原因になります。特に、夏場は食欲が落ちやすいため、さっぱりとした食事でしっかり栄養補給することが重要です。
おすすめの食材と栄養素
- 夏野菜(トマト・きゅうり・ナス):水分とビタミンが豊富で、身体を内側から冷やす作用があります。
- 豚肉・レバー・豆腐:ビタミンB1が疲労回復に効果的。
- 梅干し・味噌汁:ナトリウム補給ができるうえ、食欲増進効果も。
- 冷たいスープや雑炊:のどごしが良く、栄養をしっかり摂取できます。
食事の時間も大事!
仕事の合間にしっかり食事の時間を確保することも忘れずに。忙しいからといって菓子パンだけ、カップ麺だけ、という食事ではエネルギー不足になりがちです。

6. 訪問介護時の暑さ対策【移動中の工夫が鍵】
訪問介護スタッフにとって、夏の移動は体力を大きく消耗する要因です。徒歩・自転車・バイク・車など移動手段を問わず、常に熱中症リスクがつきまといます。
移動時の暑さ対策
- 日焼け止めと帽子は必須:日差しからのダメージは想像以上。UVカット仕様の帽子がおすすめ。
- 速乾・通気性の良いユニフォーム:風通しの良い素材を選びましょう。
- タオル+制汗シートでリフレッシュ:汗をかいたままにせず、都度拭き取って肌トラブルも予防。
- 移動後の水分補給を必ず!:到着したらまずは水を一口飲む習慣をつけましょう。
携帯グッズを整備しよう
- 凍らせたペットボトル(保冷バッグに入れて)
- 携帯用経口補水ゼリー
- スマホで天気&気温チェック(GoogleやYahoo!のアプリが便利)
7. 職場でのルール化と共有【みんなで守る体調管理】
個人の努力だけでなく、職場全体で暑さ対策に取り組むことが重要です。情報の共有やルールの明文化があるだけで、働く人の安心感が格段に上がります。
ルール化したい内容の例
- 1時間ごとの水分補給タイムの導入:リーダーや管理者が声かけを行うことで徹底しやすくなります。
- 定時の休憩時間を設ける:クーラーが効いた別室で、10〜15分の休憩を定期的に。
- 気温・湿度の記録チェック表の作成:管理者が見える場所に掲示し、誰でも確認できるようにする。
体調不良時の対応フローも共有
「なんとなく体がだるい」「ふらつく」と感じたときの相談窓口や、交代の体制などを職場全体で共有しておくと、安心して働けます。
このように、介護職にとっての夏は心身ともに負担が大きい季節です。しかし、正しい知識と実践を持っていれば、暑さに負けずに安全に働くことができます。
まとめ
介護職にとって、夏場の暑さは避けられない大きな課題です。特に現場では、利用者さんの安全と健康を守る責任がある一方で、自分自身の体調管理もおろそかにはできません。
この記事では、水分・塩分補給、冷感グッズの活用、室温や湿度の管理、睡眠と食生活の見直し、訪問介護時の工夫、そして職場全体でのルールづくりと情報共有など、介護職が今すぐ取り入れられる具体的な暑さ対策を紹介しました。
暑さ対策は「自分だけで頑張る」ものではなく、チーム全体で取り組むことで効果が高まります。仲間と声を掛け合いながら、無理せず、できることから少しずつ始めてみてください。
最後にもう一度お伝えしたいのは、あなたの健康があってこその「介護の質」だということ。まずは自分を大切に、この夏を元気に、安全に乗り切っていきましょう!応援しています。
